純ジャパニーズでもニューヨークタイムズ記者になれる勉強法
ニューヨークタイムズに勤務し、取材や、通訳、記事のレポート作成をしている方の英語勉強法について学びました。
バリバリ英語が求められる仕事なので、帰国子女であったり、留学経験があるかと思いましたが、帰国子女でないどころか、1カ月以上の海外滞在経験ない中で、英語をフル活用して活躍されているとのことでした。
いわゆる純ジャパニーズと呼ばれる方で、そのような環境でも、記者という言語力が重要な仕事ができるレベルになれるというのは、とても勇気がもらえます。
そんな筆者の勉強法の中で、印象に残った点をお伝えします。
なぜ、純ジャパニーズで米国の記者になれたのか
英語の習得に苦労する身としては、どのように英語力を高めたのか気になるところです。その答えは以下の一文に集約されていました。
英語に対して並々ならぬ情熱を傾け、コツコツ努力してきたから
魔法はないんですね!いかに情熱をもって続けられるかしかない。また、英語はアスリートの筋肉のようなものなので、常にトレーニングが必要とのことでした。
また、どうしても日本人は机に向かって英語をインプットすることで勉強した気になってしまいますが、英語の習得においてはアウトプットがカギになるようです。
これは実際に使うことでの学習効果だけでなく、伝わる経験を通じて英語の勉強を継続する動機付けが強まることが理由としてあるように思います。
インプットとアウトプットをバランスよく行い、毎日コツコツ努力をすることで、日本にいても英語力アップは十分可能。さらに閾値を超えた瞬間に、急に聞いている英語が理解できたり、自然に話している自分に気づく日が来るというワクワクする経験の共有も記載がありました。
自分の努力を信じることが大切ですね。
話す力の鍛え方
著者の進めるスピーキング力アップの勉強法が「50英文」という方法です。
これは自分の日常を表現する50の英文を準備し音読するというものです。目標としては全てを3分で言えるくらいの流暢さを目指して勉強します。
この勉強をすることで、驚くほど話すことへの瞬発力がつくようです。
更に、英文に慣れてきたところで、肯定文、否定文、疑問文に文章を変えてみたり、過去形や未来形に時制を変えて口に出してみることも有効とのこと。
今、自分が取り組んでいる瞬間英作文の教科書も、同じ単語で同じ趣旨の文章を時制を変えて瞬時に口に出すという部分があります。
まずは基礎となる英文を流暢に話せるようになり、その文章を自由に扱えるようになる練習をすることは、話すことの良い訓練になりそうです。さらに英文法を感覚的に取得することができ、より自然な英語に近づくのではないでしょうか。
聴く力の鍛え方
リスニング力を鍛えるには、基本的ですが「集中的かつ継続的に何度も英語を聞くこと」が重要とのことでした。
更に、聴く際は、聞き流さないで聞きこんでいくよう、集中して聞く練習が必要なようです。
著者は15分の練習でクラクラになってしまうようで、そうならない場合は、まだ英語を聞くということへの集中が足りないのかもしれません。
私が印象に残ったアドバイスが、「英語のシャワーでは英語を聞けるようにはならない」というものでした。
最初、聞き流しでは無理という意味かと思いましたが、意図されていたことは
「英語の泥沼のそこまでどっぷり身を沈めるくらいの姿勢」が必要ということでした。
英語が聴きとれる聴き取れない言う前に、「訓練の量が足りているか」という自分への内省を促す、素敵な表現でした。
また、リスニング力を鍛えるには、ディクテーション=英語を聞きながら聞いた内容を書いていくことも有効な練習のようです。さらに、手を動かすことで脳にも刺激があるようで、実際にペンをもって紙に書くことが推奨されていました。
リスニングはどうしても、子供には勝てないと思ってしまいますが、大人の学習者ににとってのアドバンテージもあるとのこと。それは類推力で、自身の人生経験から、聞こえない単語を推測しながらコミュニケーションが取れる力です。
帰国子女じゃないことを言い訳にせず、自身の人生経験をぶつけて勉強しないとですね。
読む力の鍛え方
リーディングの練習は、乱読、多読、精読、速読という方法があり、それぞれを織り交ぜて、読書量を増やしていくことが成長のカギとなります。
乱読:目についた英語を片っ端から読む。英語アレルギー克服に効果的。
多読:たくさん読む。ボキャブラリーが増える。小説がおススメ。
精読:単語も調べながら、文章の構造と意味を抑えていく。
速読:意味の区切りを入れながら、意味の塊を頭からとらえて読んでいく。
つい、多読・速読に偏重してしまうので、今日からは精読する時間も意識して設けていきたいと思います。
英語学習の習慣
冒頭で英語は筋肉トレーニングと書きましたが、その習慣について、
集中的に週1回3時間よりも毎日30分のほうが効果的なようです。
サーキットとして、30分間でやる練習内容を決めておいて、集中して1セット(または2セット)やる日々を積みかさねていくことが推奨されています。
(例:50英文5分→シャドーイング10分→ディクテーション15分)
単語、瞬間英作文、多読をワンセットにして、習慣化していきたいと思います。
その他にも、英会話、書く力の鍛え方など、参考になりました。
知識労働者としての自己管理法/Managing Oneself
肉体労働ではなく、知識を使って仕事をしている人が多い現代において、自分の人生を充実させるために必要なことは何かについて書かれた記事を見ました。
1999年に発表されたピーターFドラッカーの”Managing Oneself"という文章です。マネジメントとは何かということを研究し続けた経済学者の考える、知的労働社会において自分をコントロールする上での重要ポイントを学習したいともいます。
自分の強みを知る
まず、自己管理をするうえで基本となるのが自分の強みです。
得てして人間は、自分の強みを誤解しているようです。また、強みよりも苦手分野を理解していると考えている人もいますが、その場合でも誤解していることが多いようです。
人は自分の苦手なことから成果を上げることはできません。そのため、自分が何が得意で何が苦手であるかを知ることは、現代を生きるうえで重要と考えるわけです。
では、強みを理解するためにはどうすればというと、「Feedback Analysis」が必要になります。
この分析は、何か自分が意思決定をしたときに、期待する結果をメモして起き、1年後に実際の結果と比較をするというものです。その差が起きた理由を考えることで、自分の強みと弱みを導き出すことができます。
自分の働き方を知る
次に重要なことが、自分がどのように働くことに向いているかを理解することです。強みと同じように働き方も人それぞれで異なります。
この働き方は、強み弱みと同じように、与えられたもので変化させることは難しいようです。それゆえに、ちゃんと自分のことを理解しておかないと、自分の人生を自分に合っていない生き方をしてしまうことになり、その生産性と幸福度において、もったいないことをしてしまいうことになります。
A person's way of performing can be slightly modified, but it is unlikely to be completely changed - and certainly not easily.
(Peter F. Drucker, Managing Oneself)
具体的に知っておくべき働き方として、自分が「Reader」であるか「Listener」であるかがあります。文章によるコミュニケーションが得意であるか、口頭でのやり取りが得意であるか。この資質を取り違えてしまうと、才能を最大限生かすことが難しくなってしまいます。
また、自分の得意な学び方を知っておくことも、自分をコントロールすために大切です。文章を読んで学ぶ、聴いて学ぶ、ノートに書くことで学ぶ、暗唱することで学ぶ、何が自分の知識習得において効率的であるかを知ることで、学びの効果を最大化することができます。
他にも、「人との協働が得意か」または「個人で働くことが得意か」という視点もあります。人と働くことが得意な場合であれば、「人を引っ張ること」が得意なのか、「人を支えること」が得意なのかという分析も必要です。
更には、「意思決定」or「アドバイザー」か、「ストレスに強い」or「安定した環境」か、「大組織」or「小さな組織」かという点も個人に資質に依ります。
自分の価値観を知る
最後に問うべきものが「自分の価値観は何か」という点です。
自分が何を大切にしているか。短期的成果よりも長期的成果、大変革より小さな改善、お金より愛情、株主への還元より従業員の幸せ、長髪より短髪、肉より魚、etc.
いずれもどちらが正解ということではなく、その人、組織が志向する価値観になります。この価値観を知ることが自分の人生をコントロールするさいに重要な要素の一つとなります。
なお、強みと働き方は補完関係にあり、相反することはないようです。ただ、強みと価値観はぶつかり合うことがあるようです。自分の強みが生きるが、自分の価値観にマッチしない仕事があるということです。
その場合、人生をかけて取り組むべきものとは思えない可能性が高まります。
A person's strengths and the way that person performs rarely conflict; the two are complementary. But there is somtimes a conflict between a person's values and his or her strengths. What one does well - even very well and successfully - may not fit with one's value system. In that case, the work may not appear to be worth devoting one's life to.
(Peter F. Drucker, Managing Oneself)
価値観は自分の人生における最後のチェックポイントと言えます。
自分に合った働き場所を探し、貢献を考える
自分の強み、働き方、価値観を理解したところで、どこに所属することが自分にとってベストであるか意思決定できます。
数学者、歌手、調理師等を志す場合、5歳ほどから自分の人生として決めることがあるかもしれませんが、その他の場合は、何が自分にとってベストであるかは20代中頃まで知らないことが多いようです。
成功するキャリアは、計画されるものではなく、自分の強み、働き方、価値観をもとに、自分の所属場所を決めることで、作り上げられます。
そして、自分のあった場所で、自分がどのように貢献できるかを考え、目標設定し、達成する中で自分の人生をコントロールできる状態に近づきます。その際は、ストレッチで意味があると思え、達成状況ができる限り測定可能な目標を立てることが重要です。
最後に本書の中では、これからの長寿時代において、The Second half of your lifeへの言及がありました。引退後やその前であっても今やっていること以外の得意なことで貢献できるように、今のうちから実験的に取り組んでみるということです。
もしかすると、今やっていることが強み、働き方、価値観の観点からPerfectではないかもしれないですが、その中でも自分の理想を描きながら、現在の仕事と並行して準備していくことは、マネジメントの父であるピータFドラッガーの観点からみても有益だと理解しました。
自分の今の場所での貢献を考えながらも、Second lifeとしての貢献も考えていきたいと思いました。
- 作者: Harvard Business Review,Harvard Business Review,Peter F. Drucker,Clayton M. Christensen,Daniel Goleman
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MENSA、ISI、HELLIQに所属する天才の人間関係論
頭のいい人を見ていると、人と違った思考をするため、人との人間関係は苦手なのかなと感じるときがあります。
そんな中、高いIQを持つ「天才」だけが所属することができる集団、MENSA、ISI、HELLIQに所属している方の思考法に関する本に出会いました。
本書の中の一部から、天才と凡才の人間関係構築の違いについて学ぶことができ、かつその方法が凡才の自分でも役に立ちそうに思えたので、学習結果としてまとめたいと思います。
IQが高いとはどういうこと?
本書でいう天才は、IQテスト結果が高い人のこと指しています。IQは英語で「Intelligence Quotient」の略で、日本語では「知能指数」と訳されます。
このテストで問われることは、「物事の共通点を見つける力」になり、共通点を見つけられると、様々な事象のパターンがわかり、物事の判断の質とスピードが高まります。
確かに、賢い人と話していると、話の2手、3手先のことを話していることがあります。これは、脳内の具体と抽象の行き来が、凡人より早いのかなと思いました。
そんな、天才が人間を見つめ、生きている中で考えている人間関係に関するコツが以下のトピックになります。
失敗した時の対応
失敗したとき、凡人は諦めるか、自分なりに主観的に考え、「運がなかった」、「次はうまくいくはず」と、根拠なく同じことをやり続けてしまいます。
一方の天才は、主観的な分析に加えて、客観的な分析を行います。主観的な分析結果から出てきた敗因について、自分の力ではどうしようもないものを削除し、変えられるものに対して、客観的に「本当にそうか?」ということを問うようです。
例えば、仕事で失敗したときに、主観的な分析結果として「上司が業務アサイン時に背景説明が不足していた」という敗因が出たとします。
その際に、本当に不足していたか?不足していたとして何か自分としてできることはなかったか?と考えます。結果として、仕事を振られたときに一言「もう少しこの点について背景を教えてください」と聞けばよく、次回から同じような場面に遭遇した際には、前回とは違ったアクションを取ることができます。(パターンの増築)
プロ野球の野村監督も、
「勝ちに不思議の価値あり、負けに不思議の負けなし」
と言っているように、負ける=何かしらの改善点があり、その点をいかに客観的に見つめらるかが勝率を上げるために必要になるのでしょう。
誰かに何かをお願いする方法
社会生活をしている以上、誰かに何かを頼まなければいけない場面はあります。そんな時、凡人は「いかに説得するか」を考えてしまいます。
一方で、天才は説得をせずに、相手に選んでもらうことで、人間関係を円滑に進めるようです。
事前に、自分にとって許容できる選択肢を準備しておき、まずは相手の気持ちに共感したうえで、相手にどれがいいか選んでもらうのです。この際の選択肢は決断ができるように、多すぎない3つが良いようです。
結果、押しつけがましくなく、やってもらえる確率もあがり、かつ自分で選んだという気持ちからやる気も高まり、得られるアウトプットが良くなる可能性が高まるという利点があります。
敵を作らずに目的を達成する方法
米国の著名なコンサルタントは、「人生の成功は1割が専門性、9割が対人関係」という趣旨のことを言っているようです。
それくらい、敵を作らず味方を増やすことは成功に重要な要素となります。
具体的にどうすれば良いかというのは、正直でオープンにいることが大切とのことでした。
その理由は、嘘をつくことで信頼を失ってしまうこともありますが、更に人間には「自己開示の返報性」と呼ばれる法則があるためです。この法則は、自分が腹を割って話と、相手も応じてくれるというものです。
つい自分のことは恥ずかしくなって、話すことをためらってしまいますが、相手に嫌がられない範囲で、自分のことを開示していくは、人間関係構築においてキーとなる行動となりそうです。
嫌な奴への対応
思い出すだけでも嫌になるような人は、一人くらいはいるのではないでしょうか。そして、嫌な気持ちになるのに、ふと思い出してしまい、心が不安定になってしまいます。
このような相手に対して天才が取る行動は、「相手が疲れるまで好きなだけ言わせておく」というものでした。
いちいち反応してしまうと、その時点で相手に自分の人生をコントロールされてしまうことになりますし、無視していると相手から言っても無駄だと思われる存在になることができます。ラッキー!
周囲の人を上手く味方につける方法
人と仲良くなろうと思うと、天才も凡才も相手を褒めるという手段が思いつき、実践します。
ただ、天才の場合は相手が何を言ってほしいのかを、人材タイプによって事前にパターン化しているようです。
具体的には、「暗いか明るいか」という点と、「気遣いができるか大雑把か」の2点で分け、以下4つのタイプに分けています。
- 明るくて気遣いのできる人は、成果も出し評価もされているので褒められ慣れている可能性があり、単に褒めるよりも普段の苦労に対して「大変ですね」と認知する。
- 明るくて大雑把な人は、大雑把ゆえなかなか承認される機会が少ないので、普段の努力を理解している姿勢で「頑張っていますね」と、皆の前でフィードバックする。
- 暗くて気遣いのできる人は、気遣いで出している成果が、暗さゆえに評価されていないことが多く、「頑張っていますね」と、個別にそっと伝えてあげる
- 暗くて大雑把な人は、成果も出ず認められる機会も少ないので、そのような状況に同情して「大変ですね」と伝える。
いずれも、大変ですねと頑張っているの使い分けで、伝えるタイミングと環境によって、それぞれのタイプに刺さり、良い人間関係が増えていくことになるでしょう。
以上、天才の考える人間関係のコツについてみてきましたが、総じて共有するのは、自分は自分としてペースを持ちながら、人間のパターンのストックを経験を通じて増やし、常に実践と反省を繰り返すことが、人間関係構築が上手になるために、重要だと考えました。
まずは、自己開示を意識的に行うようにしたいと思います。
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