出世する人の共通点/会社における優秀さ
会社生活において、誰を昇進させるかは会社としても社員としても、もっとも重要な意思決定の一つだと思います。
いわゆる出世する人の共通点について、ある調査結果があり、緩い学習の一つとして共有します。
3つの共通点
本調査結果によると、上場企業の若手役員の共通要素として、以下3つが抽出されました。
1)自信因子:自分の能力に自信がある
2)戦略因子:様々な戦略の提案と実行ができる
3)調整因子:実行に必要なリソースの調整ができる
本調査ではそれ以外にも、
- 上昇因子(出世への意欲)
- 異体験因子(海外や出向経験)
- 社外情報因子(会社外との繋がり)
- 責任因子(責任を任されていた)
- 上司因子(良い上司に恵まれた)
という因子も抽出されましたが、若手役員への昇進という観点では、上記3点が一番寄与していたようです。
因子とは
因子とは、ある結果を成立させるための元となる要素です。
出世するために重要そうな要素はたくさんありますが、その要素の背景に共通する何かがあり、グルーピングするのが因子分析で、上記3点はある複数の説明要素(出生に影響がありそうな要素)の共通項になります。
たとえば、戦略因子は
- 常に提案を出し、その実行に力を入れてきた
- 自分で考えたビジョン、戦略を部下に示してきた
- 常に企業変革、社員のマインド変革を心がけてきた
という3つの問いに対して、相関関係を持った回答傾向、つまり1問目の回答がポジティブである場合、2問目、3問目についてもポジティブな回答になる傾向があるということです。
もっと身近な例でいうと、国語・算数・理科・社会・英語の期末試験があった時に、算数の結果が良い生徒は理科も良い傾向、国語の結果が良い生徒は社会の結果もよい傾向にあるという分析結果が出た場合、その共通点を因子と呼びます。
そしてその因子は「文系科目」や「理系科目」と名づけると、しっくりきます。
出世したい人がとるべきアクション
もし、この調査結果を信じるのであれば、出世したいひとは、自信をつけて、常に戦略を示し、調整上手になるということを目指す必要があります。
自信については、生まれ持った性格もありますが、何か一つでも集中して努力し、成果を上げていくことで高まるのではないでしょうか。本調査の紹介においては、「小さな成功体験を積み重ねること」の重要性が記載されていました。
戦略因子は、個人的に最も難しいと思う点です。常日頃から自分の頭で考える癖をつけることが基本だと思いますが、そのために何をすればいいのかは、さらなる調査・勉強が必要です。
調整因子は、信頼関係で、最終的に人として他人に配慮し、正しいことをし続けられるかだと思います。この信頼関係の構築も、言うは易しで、さらなる学習が必要です。
出世以外の道で生き残るためには
と書いたものの、個人としては出世して、きつい責任の中で、大きなことを成していくことよりも、自分のできることで人の役に立ち、自分のできる範囲で生き、心穏やかな生活のほうが良いのではないかと考えることがあります。
そのような人生を志向する場合は、やはり高い専門性が必要とのことでした。さらには、人を巻き込む力、先を見通す力も重要で、その力があれば出世にとらわれず、会社にとらわれず、自分の好きな仕事を好きな範囲で極めながら、生きていくという人生を実現することができそうです。
出世する、しないに関わらず、生きていくためには何かしらの価値を提供していくということは共通なんだなと再確認し、そのためにも緩くでも継続して学習・成長していきたいと思いました。
(学習文献)
- 作者: 西山昭彦;八代比呂美;高橋かのん
- 出版社/メーカー: きこ書房
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